本のタイトル | . | 出版社 | . | . | |
ひと呼んでミツコ | 1990/03 | 講談社 | 単行本 | 短編小説 | |
1993/04/15 | 文庫 | ||||
2001/08/25 | 集英社 | ||||
ガラスの仮面の告白 | 1990/05 | 主婦の友社 | 単行本 | 連作掌編 | |
1992/09/10 | 角川書店 | 文庫 | |||
禁欲のススメ
(旧題:恋愛できない食物群) |
1991/11 | 毎日新聞社 | 単行本 | エッセイ | |
1993/10/25 | 角川書店 | 文庫 | |||
ドールハウス
(旧題:空に住む飛行機) |
1992/06 | 主婦の友社 | 単行本 | 長編小説 | |
1994/04 | 講談社 | 文庫 | |||
1997/07/25 | 角川書店 | 文庫 | |||
A.B.O.AB
(旧題:四角関係) |
1992/10 | 講談社 | 単行本 | 連作短編 | |
1998/02/25 | 集英社 | 文庫 | |||
変奏曲
(チゴイネルワイゼン:双葉文庫を改題改稿) |
1992/11 | マガジンハウス | 単行本 | 長編小説 | |
1995/01/25 | 角川書店 | 文庫 | |||
喪失記 | 1994/05/16 | ベネッセコーポレーション | 単行本 | 長編小説 | |
1997/12/25 | 角川書店 | 文庫 | |||
H(アッシュ)
(旧題:短篇集H) |
1994/10 | 徳間書店 | 単行本 | 短編小説 | |
1997/09/15 | 文庫 | ||||
愛は勝つ、もんか | 1994/10 | 大和出版 | 単行本 | エッセイ | |
2000/01/25 | 角川書店 | 文庫 | |||
愛はひとり | 1995/09 | 幻冬舎 | 単行本 | 短編集 | |
1999/11/25 | 集英社 | 文庫 | |||
ブスのくせに! | 1995/10 | 毎日新聞社 | 単行本 | エッセイ | |
2001/04/01 | 新潮社 | 文庫 | |||
終業式
(旧題:ラブレター) |
1996/04 | 光文社 | 単行本 | 長編小説 | |
1999/03/01 | 新潮社 | 文庫 | |||
バカさゆえ…。 | 1996/07/25 | 角川書店 | 文庫 | 短編小説 | |
レンタル(不倫) | 1996/07/31 | 角川書店 | 単行本 | 長編小説 | |
2001/02/25 | 文庫 | ||||
受難 | 1997/04/10 | 文藝春秋 | 単行本 | 長編小説 | |
初体験物語 | 1997/11 | 朝日新聞社 | 単行本 | エッセイ | |
1998/11/25 | 角川書店 | 文庫 | |||
みんな、どうして結婚してゆくのだろう | 1997/11 | 大和出版 | 単行本 | エッセイ | |
2000/11/25 | 集英社 | 文庫 | |||
整形美女 | 1999/01/20 | 新潮社 | 単行本 | 長編小説 | |
蕎麦屋の恋 | 2000/02/25 | イースト・プレス | 単行本 | 小説集 | |
すべての女は痩せすぎである
真説・美人論 |
2000/04/10 | 大和出版 | 単行本 | エッセイ | |
サイケ | 2000/06/30 | 集英社 | 単行本 | 短編小説 | |
BUNDAN BAR(※) | 2001/05/31 | 角川書店 | 単行本 | エッセイ |
作品一口コメント
それぞれ発表順に紹介と感想を。
読み返したら勘違いしていたことも多々。けっこー内容って忘れちゃうもんですね。と、いうわけで全面改定。
<<小説>>
・世の中の当たり前にひそむ微妙な悪を撃つ、超能力女子大生ミツコ。ガラスの仮面の告白(角川文庫)
中条先生の解説文より、ちょっと抜き書き……。……その意味で『ひと呼んでミツコ』は、現代の日本に
おいて、フロベールの『紋切り型辞典』のめざしたもの
を正当的に受け継ぐ作品であり、作者には「フロベール
の娘」という称号をつつしんで進呈したいと思う………
・これが姫野先生とのファーストコンタクトでした。ドールハウス(角川文庫)
漫画のタイトルをもじった各章は解る人にはわかるでしょう。田舎系作家の称号をつつしんで姫野カオルコに進呈したい。地方出身者の微妙なズレ、スノビズムへの屈折したアコガレが笑えるあなたはきっと地方出身者東京在住。
「D賞」は応募してみただけで、受賞はしてないのにねぇ・・・姫野サン。ここまで書くから、はっきり書いておかないからもう。
姫野サンの<処女3部作>の第1部は成長小説。A.B.O.AB(集英社文庫)
・「空に住む飛行機」(主婦の友社)の旧題がイイ。ミッシェル・ポルナレフの同名の曲から構成されるチャプターが良い。「普通」からの脱出。
・血液型別男女混合シュミレーション短編。姫野味はマイルド。変奏曲(角川文庫)
・姉と弟の秘密。姫野カオルコ風ロマンチック、姫野カオルコ風エロスをゴチック様式でフランクリンロイドが設計。H【アッシュ】(徳間文庫)
・姫野さんが官能小説も書いていた(「ガラスの仮面の告白」参照)と知り、ファンなら読まねば、と思っていたら…実はもう読んでました。あれがこれかよ。 トリッキーな純文じゃん。・・・行商先間違えてるよ、姫野サン。「すばる」か「文藝」ものだと思うぞ。喪失記(角川文庫)
・<処女3部作>の第2部。愛はひとり(幻冬舎)
大西と理津子は、何度も会っては食事をする。官能的な食事の描写が印象的だ。理津子が問わず語りに話す生い立ちは・・・。「わたしは男に飢えていた」
夢みるシャンソン人形/つけぼくろ/しかし、まだ旅は続く/水の中の環/ジュテーム・モワ・ノン・プリュ終業式(新潮文庫)
・姫野カオルコが「せつない」を描く。
・一冊の中身は全部、手紙やメモやファックスで構成されている。高校時代から物語は始まる。女ふたり、男ふたりの四人の手紙やメモが中心になっている。総勢50人くらい登場。70〜80年代の人には郷愁を誘うアイテムが沢山登場。姫野カオルコが描く青春グラフティ。バカさゆえ…。(角川文庫)
・黄金の70年代マンガ、アニメへのオマージュ。レンタル【不倫】(角川書店)
特に「あしたのジョー」への愛情(?)はハンパじゃないぜ、姫野カオルコ。
<処女3部作>の第3部。受難(文藝春秋)
・アレがこうなってしまう姫野カオルコの叙情と美意識(笑)と腕力。
姫野カオルコの私小説シリーズはこれでいったん終わる。
・コメディ風味のファンタジィ。笑いにひそむ風刺と悲しみは文學の正道(?)。でも芥川賞むきだと思うぞ姫野サン。整形美女(新潮社)
ひょっとしたら「姫野カオルコ」は難解なのかな・・・「素直」な書評子はエロやホラーと勘違いしてたしな。
・美とはなにか、幸せとはなにか…。火の玉村に育った甲斐子と阿倍子。幸せを願うふたりが身を委ねたのは、変身願望の虚構「美容整形」。ズレを抱えたものは自分に問い続けずにはおられない。彼女たちが辿る運命を、美容整形の実体を暴きつつ軽妙洒脱に描いた物語。蕎麦屋の恋(イースト・プレス)
・レストランも観光名所もスカしたセリフも激しいセックス描写もない、極上の美しい恋愛小説−−−が表題作。サイケ(集英社)
これってアレやアレのアンチテーゼ?姫野サン? それはさておき、表題作以外のは結構キツイ風刺が混ざってる気がするな。
・「脳の健啖家に贈る」、ネタバレ感想禁止のツイストの効いた短編集。
・・・だけどーるるるるー 私はいぢわる。(by姫野カオルコ)
・「うなぎ」の章が絶妙。姫野カオルコの文章芸に注目。愛は勝つ、もんか(大和出版)
・「オリビアを聞きながら」、の痛烈な分析・批判から始まる。誰もが、心の片隅に引っかかっていた、「そうかなぁ?」を姫野カオルコならではの知性で読み解く−−−ってのは誉めすぎ?(笑)。ブスのくせに!(新潮文庫)
美人はソンである。美人がトクというのは嘘だ。 実は美人じゃないけど○○○○がトクなのだ。初体験物語(角川文庫)
なぜ? じゃー、本当の美人はどういう顔をしている? そして、どうしてあんなのがもてるのかという男(色気の富豪)の秘密とは?.. スナフキンは少女好みの淡白な顔なのか? ではなぜ少女は淡泊顔が好きなのか?など、俳優・タレント・作品キャラを実例に、美をディープに考察。−−−−姫野式エッセイの真骨頂。
・ダ・カーポに連載されていたものを編集して1冊にまとめたもの。みんな、どうして結婚してゆくのだろう(大和出版)
なんでもじーーーっと考えずにはおられない姫野サンが結婚にまつわるあれこれをディープに考察。すべての女は痩せすぎである(大和出版)
「要注意!背の高い男は・・」(爆)。