『レンタル−不倫−』再構成 == ヒメノ読者の密かな楽しみ == byはやしなつせ 【注意:豪快なネタバレです 角川文庫『レンタル−不倫−』】 未だに処女の30女、力石理気子(美人)にロマンスが訪れた<文庫裏表紙より>のが、あの『ドールハウス』、『喪失記』に続く完結編『レンタル(不倫)』です。 作風の違いに、「あれとあれがこれになるのか?」と面食らった方もおられましょう。 ちっちっち、そこは姫野さんの私小説ですからね。 この年齢で震えてみせろとだれがいうか。と、笑ってみせたのが『レンタル(不倫)』だったのです。 このことは、先の2作やエッセイなどを丹念に読み込んだ方なら気が付いてにっこり笑っているだろうと思うが、「ネタバレ掲示板」にだれも書かないのでここに記しておく。(2001/10/01) そう、姫野カオルコの独特の美意識と屈折のプリズムを通して描かれた恋愛小説が『レンタル(不倫)』である。とココは論説調で言い切ってしまおう。 ◆ 「作品けんきゅう」は以上です・・・
◆ それはそうなんですが…
「笑ってみせるわフィルタ」をちょっと外してみたい誘惑にかられます。
先ず理気子の視点からのコメント、モノローグはほとんど削除/修正する。
理気子について、「62歳のベルギー人の富豪の後妻のような外見なのに処女」というのは一般に了解されにくいかもしれないので、ここは星野えりかと同性愛関係であるかのように仄めかしておくというのはどうか。
最後に、彼らと彼女らのサービスシーンを無計画に書くか、丁寧に書くか、ぞんざいに書くかでジャンル分けが異なるのだろうが、姫野さんの筆力をもってこの際リリカルに配置する。『変奏曲』から借りてくるのも可でしょう。 さあ、アタマのなかで再構成してみよう。316ページ分……。
「……これでは姫野作品とはいえない」と思った方、 もう少し付き合いたまえ。 こっちの方を先に出版するのだ。
そして大ヒット・映画化決定されたころオリジナルをおもむろに出版するんである。
以上ッ。 (by はやしなつせ 20001/10/01 )
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