From:ストレンジ・フルーツ
ミセス・アイスクリームは小劇場の女優だった過去がアル。
すなわち、ねっちっこい演出家にしこたま「仕込まれた」ってイミさ。知ってるだろ?アイツが「上手い」ってコト。へーイ、チェリーボーイ?
そうだよ
「口内壁と舌が、獲物を捕まえた軟体動物みたいに絡みついて、信じられない動きをする」
ってヤツさ。
はぁーん?そういうイミじゃないよ、、イヤらしいなぁ(笑)
でもあの「上手さ」は「仕込まれた」からじゃないな。ずっと前からあった才能だゼ、白いパンツをはいた女子高生だったころからサ。
はぁ?あらまぁ、君は純情だねェ?ボクが慰めてあげようか?
ミセス・アイスクリームは高校卒業後、都内の専門学校で簿記を習った。ボキだゼ、ボッキ。堅実だなぁー、ボキは堅実なヒトを見るとアクビがでてくるんだ。いいだろう?
だいたい若い女が簿記を選択するってコトは、彼女が主演女優の座から身を引く決断をした時と相場が決まってる。みんな白いパンツが悪いのサ、みなとのヨーコ、ヨコハバ、ヨコシマーぁっとくらぁ。
だから、ミセス・アイスクリームは堅実の道を歩もうとしたんだナ、ザンパーノがくるよ。
イヤ、実は何も考えてなっかったのかもしれない。ホラ、中学の頃書いた詩集ってのが、「発条じかけ」なんてタイトルで、「はつじょう?」なんて読んだら鼻で「フフン」と笑ってよー・・・アッタマ悪りーよ、あの娘。アンタ、白いパンツじゃ黄ばみが目立つのサ?みなとのヨーコ・・・止めた!
ミセス・アイスクリームは簿記を習いながら神に願った。
「ああっ!こんなワタクシでも、青春を謳歌したい!!!」
あらそっ!そんな別嬪見たことない、とかナントかおっしゃって、イヤマッタク!
青春を謳歌したいと願う堅実なヒトってえの程自己完結してるモンはないねェ。
「扉を開けたらダメなムームー着た年上の彼女がなべを持ったまま艶然と出迎えてくれた。」
そんな感じさね、セニョール。見なかったことにしてドアを閉めちゃおうゼ、諸君!世の中そんなに甘かーねえョ。
そんなワケでアングラデビューを果たした彼女は、
「喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って」喰いまくって3キロ太った。イエー!!!!!
過食症のミセス・アイスクリームの乗った車が前の車と事故を起こしたのは、大雨の上がって夜のことだった。かわいそうに、せっかく高校時代矯正してたのにぃ・・・あれ?君知らないの?だから彼女は「上手い」んだゼェ。ハッハッハッ。
そんで運転していたヤローこそが未来のミスター・アイスクリームその人。アイスクリーム屋の息子じゃないよ、高校時代の美術教師だったのさ!ジャンジャン!(ほぼ実話ってのがコワイ)
お後が宜しいようで、「ツ、イ、ラ、ク」ならぬ「ツ、イ、ト、ツ」の一席でした。(七生さま、教習どこまでいったの?)
追記・参考文献/姫野大先生「ツ、イ、ラ、ク」橋本治「ミセス・ロビンソン」ゲッツ板谷「こだわり」 |